転職サイトや人材紹介会社が求職者を集めるために行っているウェブ施策を解説します。
また、それぞれを自社で行う方法も記載しています。
これらを活用することで、SEO(検索エンジン最適化)対策や人材獲得に繋げていきましょう。

1.Google広告

Google検索結果、YouTube、アプリなどに広告を出稿します。
公式サイト:Google 広告 – 新規顧客の獲得、売上増加に活きるデジタル広告

普段スマホを操作中に転職サイトの広告を目にする機会は多いと思います。
(40代以上になると目にする機会が激減します)
多くの人はクリックすることはありませんが、転職しようと思ったときに広告を出していると「広告を出せるだけ儲けているのだから、求人情報も多いだろう。」という印象を与えることができます。

またGoogle広告の管理画面は難しくありません。
チュートリアルも充実しているので、専門業者に依頼せずとも自社で広告出稿できます
特定の地域や自社から半径〇km、表示する時間帯など、ターゲットを細かく設定可能です。

Google広告以外にもインスタグラム、TikTok、LINEなども検討するといいと思います。
各メディアの年代別利用率は総務省が毎年行っている調査を参考にします。
総務省|情報通信政策研究所|情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査

2.Googleしごと検索

2019年1月からGoogleで「看護師 求人」などのキーワードで検索すると近くの求人情報が表示されるようになりました。
このサービス名は「Googleしごと検索」(英語名: Google for jobs)といいます。
公式サイト:Google に求人情報を掲載しましょう

「看護師 求人」でGoogle検索したときの表示例。

ポイントとしては、Googleは自動で求人情報を収集表示してくれません
自社の求人ページにJSON-LDと呼ばれる形式で埋め込むことで、はじめてGoogle検索に表示されるようになります。

求人の表示に費用は掛かりません。
そのため対応しない手はありません。

転職サイトや人材紹介のページが検索結果に表示されるのは、彼らのページがGoogleしごと検索に対応しているためです。
またこのJSON-LDを生成する無料ツールがあるので、自社ホームページにも簡単に埋め込むことが可能です。

Googleしごと検索に対応するコードを無料生成できるツール。
構造化データ生成ツール | Googleしごと検索まとめサイト

3.関連コラム(コンテンツマーケティング)

検索したときに自サイトを上位に表示するためには、「自サイトがユーザーに最も有益な情報を提供できるサイト」と検索エンジンに判断される必要があります。
採用関連で自サイトが検索上位に表示するためには、定期的に採用に関わる専門情報をアップすることで、上位に表示されるようになります。

この手法は専門用語でコンテンツマーケティングと呼びます。
ちなみに転職サイトは主に下記のようなコラムが掲載されていると思います。

  • 仕事さがし
  • キャリア開発、スキルアップの方法
  • 面接対策
  • 応募文(メール)の例文
  • 履歴書、職務経歴書の書き方
  • 入職、退職時のポイント
  • 職種の解説
  • 給与、年収の仕組み

例えばリハビリに特化した回復期病院ならば、リハビリに関する専門情報を掲載することで、療法士が検索したときに上位表示されるようになり、結果として人材獲得に繋がる可能性があります。

4.インセンティブ

古典的ですが、間違いなくプラスに働くのはユーザーの行動に報酬を与えることです。
転職サイトで使われているインセンティブは主に2です。

  1. 無料スカウト
  2. お祝い金

現在、人材紹介がユーザーにお祝い金を渡すのは規制されていますが、雇用主がお祝い金を支給するのは問題ありません
ホームページ上に「直接採用はお祝い金あります」と表記するのは簡単で効果がある方法です。

5.求人情報の自動収集

転職サイトが無断で求人情報を収集するのは、ユーザーに「求人情報が多いサイト」と思わせるためです。
求人データの取得元は主にハローワークです。

※ ハローワークは転載を禁止しています。
ハローワークインターネットサービス – サイトポリシー

こうした無断転載は禁止しても、もぐら叩きのように次から次に出てきてしまうでしょう。
そんなことをせずとも、求職者は必ず気になる企業のホームページを確認します
その際に「直接の方がメリットがありそうだな」と思えば、求職者は直接応募してきます。

この時にお勧めなのが企業ホームページ上で職場見学のエントリーフォームを設けることです。
ユーザーのハードルを下げることが重要です。
これは転職サイトや人材紹介では、かなり難しいでしょう。

そうすれば転職サイトや人材紹介の自動収集は、むしろ広告ツールとして役に立ってくれるでしょう。