弊社お客様(以下A社)から相談で、とある行政の機関(以下B機関)から「メールが送れない」と連絡があり、対応したときの情報を共有します。
状況整理
エラー内容
メールを送ると下記のようなメッセージで返される(とB機関からFAXが送られてきた)。
[メール隔離通知] Returned mail: see transcript for detailsこのメールは安全でないと判断されたため隔離されました。本メールを受信したい場合は隔離解除申請をしてください。(中略)— The following addresses had permanent fatal errors —(中略)>>> DATA<<< 550-5.7.26 This mail is unauthenticated, which poses a security risk to the<<< 550-5.7.26 sender and Gmail users, and has been blocked. The sender must<<< 550-5.7.26 authenticate with at least one of SPF or DKIM. For this message,<<< 550-5.7.26 DKIM checks did not pass and SPF check for [***] did<<< 550-5.7.26 not pass with ip: [***]. The sender should visit<<< 550-5.7.26 https://support.google.com/mail/answer/81126#authentication for<<< 550 5.7.26 instructions on setting up authentication. (略)
前半はB機関で導入しているメールフィルタ機能で付与された文章です。。
Gmailが付与しているのは550-5.7.26の部分となり、エラーコードの詳細は公式ヘルプで参照できます。
参考: Gmail の SMTP に関するエラーとコード – Google Workspace 管理者 ヘルプ
受信側A社の状況
- メールをGmailへ転送して管理している。
- B機関以外のメールは受信できる。
原因
上記Gmailからのエラー内容を簡単に要約すると次の日本語になります。
「このメールはセキュリティリスクがあるためブロックされました。SPFかDKIMの設定を確認してください。」
送信元B機関のドメインからSPF設定を調査してみると、SPF自体の設定はしてあるがB機関に許可を与えていません。
そのためB機関から送ったメールを送信元を偽装しているとGmailに判定されています。
もしSPFが何のことだか分からず、設定自体がなかったらGmailは拒否しないと思います。
SPFが設定してあり、B機関に許可を与えていないのが問題です。
対応方法
下記対応をして無事B機関のメールを受信できるようになりました。
- メールサーバー上でGmailへの転送を停止する。
- GmailのPOP設定を追加。
参考: POP を使用して他のメール クライアントで Gmail のメールを読む – Gmail ヘルプ
B機関が行うべき対応
SPF設定にB機関がないことからGmailが偽装されたメールと判断することは正常な動作です。
B機関はドメイン管理会社またはメール管理者に連絡して、「SPFにB機関を追加してほしい」と依頼するべきです。