弊社は病院ホームページをデザインする際に清潔感と信頼性が伝わるよう意識しています。
今回は清潔感について詳しく解説したいと思います。
清潔感は無意識レベルの最重要要素。
皆さんが飲食店や商品を選ぶときに何を基準に選ぶでしょうか?
美味しさでしょうか?
価格の安さでしょうか?
また結婚したいと思う異性はどのようなタイプでしょうか?
性格でしょうか?
年収でしょうか?
それらの候補に選ばれるために最低限突破しないといけないのが清潔感です。
ハエやゴキブリがたかっているお店や商品に誰も近づきませんし、髪がボサボサで汚い服の人に言い寄られても気持ち悪いとしか思わないでしょう。
人は想像する生き物なので、その見た目から「食材の管理も出来なさそう」「仕事も出来なさそう」と思われてしまいます。
実際には安くて美味しいかもしれませんし、お金持ちかもしれませんが、選択肢に入っていない時点で興味がないのです。
病院選びでも同じです。
自分の身体を預ける可能性がある病院は特に清潔感の重要度は増してきます。
その「清潔感があるか?」の判断の一つに用いられるのがホームページです。
集患や看護師募集などのためにプラスアルファの機能を見せたくなる気持ちは分かりますが、まずは清潔感というハードルをクリアしないと何をアピールしても無駄になってしまうことを理解する必要があります。
具体的に弊社では病院選びにおけるユーザーの判断基準として次のようにステップアップすると考えています。
- 清潔感がある
- 信頼出来そう
- 自分の探している条件に合っているか
- 受診してみよう or 求人エントリーしてみよう
ポイントはこの流れは階段状になっており、段階を飛び越えることはないということです。
清潔感を感じるデザインのチェックポイント。
では、清潔感を感じるホームページのデザインとは、どういったものでしょうか?
これを一言でいうと整理整頓ですが、下記のようなチェックポイントが参考になると思います。
- 統一感のあるフォント、配色、文字の大きさ。
- 直感的に分かる操作性。
- 人が一度に認識できる情報は3つまで。
逆に汚く見えてしまう要素は次のようなものがあげられます。
- トップページがごちゃごちゃ(ホームページ訪問時の第1印象が汚い)。
- 余白、改行、強調がなく文字がびっしり。
- 無意味なドロップシャドウとアニメーション。
- 謎の手書きイラスト。
- 色を多用し、見ていて疲れる。
デザイナーのセンスや力量に左右される部分はありますが、「清潔感がある」という印象は誰が見ても一発で分かります。
デザイナーの過去実績を参照し、確認した上で発注するようにしましょう。
間違っても病院の外観や内観が綺麗とかそういう話ではありません。
デザインと内観写真は分けて考える必要があります。
清潔感を感じる内観写真のチェックポイント。
「百聞は一見に如かず」という言葉があるように内観写真は清潔感に直結するため、ホームページへの掲載は必須です。
こう言うと「うちは古いからダメだわ」という反応が返ってくることがありますが、それはプロの撮影技術を知らないからです。
どんなに古く老朽化が進んでいても、清潔感を出すことは可能です。
こちらはカメラマンの専門領域になるため、先ほどのホームページデザインと分野が違います。
病院の業務で例えるとレントゲン撮影と外科手術ぐらい違います。
この点がホームページ制作会社に頼んでも、納得のいくホームページに仕上がらない理由かもしれません。
参考までに弊社で共有している内観写真のチェックポイントをいくつか例にあげます。
- 出来るだけ物をフレームに入れない(ここを妥協しない)。
- 物の境界線を合わせる。
- 配線は見せない。
- 空間が広くなるように物を移動させる。
- 部屋の隅からカメラ構え+フレームの上半分が天井+地面と水平+左右対称が基本構図。
どんなに説明しても、カメラ好きの職員に頼むケースがほとんどですが、一度プロに依頼してみることをお勧めします。
(もちろんプロカメラマンの実績に内観写真の経験があるか確認してください)
また写真が良くてもホームページのデザインが汚いと意味がないことも再度強調しておきます。
清潔感は一定レベルを超えていれば十分。
ユーザーが求めていることは清潔感が一定レベルを超えていることです。
誰もピッカピカの大理石トイレがある病院を探しているわけではありません。
綺麗に掃除してあり、気持ちよく普通に使えれば十分なのです。
ユーザーの目的は別にあります。
しかしながら、この清潔感のハードルを超えない限り、そもそも選択肢に入らないため、重要な要素であることを認識し、本来アピールしたいことがしっかりと伝わるホームページに仕上げていただければと思います。